「上下流連携・森と海の学習会」活動報告
海と森林、そして両者を結ぶ川の関係を学び、今後、上流側が果たすべき役割を再認識し、森林整備の推進に対する意識を高めていただくことを目的に8月29日から30日にかけて 「上下流連携・森と海の学習会」が開催されました。
【スケジュール】
① 富山県入善町 海洋深層水取水施設見学
② 同 沢スギ見学(国指定天然記念物)
③ 富山県黒部市 地引き網体験
④ プログラム「上下流の関わりを考える」
⑤ 富山県魚津市 森林整備と海との関わりについて(講師 稲村 修氏:魚津水族館 学芸員)
○沢スギとは
人の手を加えることにより守り育てられてきた沢スギ。沢スギ林が減少する中、昭和48年に国の天然記念物の指定を受け、沢スギ林としては保護されてきたが、天然記念物指定されたことにより、本来の必要な手入れが行えず林内の過密化、高木化が問題となっていた。そんな中、平成16年10月20日に発生した台風23号により、多大な被害を受けた。沢スギ林のボランティアガイドを務める目澤さんは「元の林に戻るまで100年はかかる。林として保護していくだけではなく、沢スギの特徴を考え手を加えながら保護していくことが大切」と熱く語っていました。
○森林整備と海との関わりについて 稲村修氏(魚津水族館 学芸員)
「森林が荒れているから海や川の魚が減った」。とか「森林整備を行ったから海や川に魚が戻ってきた。」と言われるが、魚が減少したことはそんな単純な問題ではなく、幾つもの原因が重なりあっている。
したがって、森林整備を行ったから魚が増えた。とすぐに結果を求めがちだが自然はそんな単純なものではない。先日、ヘリコプターで飛騨の山を見る機会があったが、そのほとんどが針葉樹。全てを広葉樹
に変える必要はないが、元々の山はどうであったかを考え、バランスのとれた姿に戻していく、近づけていく必要があると感じた。
海の生物を生かしているのは、上流からの栄養塩類の供給も大切であるが、海の表層で発生するプランクトンや酸素を海中に送り込む推進力が重要である。海面が冷えることでこの推進力が生まれるが、地球温暖化はこの動きを止めてしまい、海の生物に重大な影響を与える。
活動がすぐに結果がでるわけではないが、自分達でできることを少しずつでもやっていってもらいたい。と上流域で活動する人達への期待を述べられました。


